冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

サヨリ光れるカウンター

 夜、久しぶりに夫と二人でお鮨屋さんに行ってきました。高齢の職人さんが奥さんと二人で切り回しているこぢんまりしたお店です。

 魚の種類はそんなに豊富ではないのですが、どれを選んでも新鮮で美味しい。とりわけ、マグロは2カン250円という値段で中トロ級のうっとりするくらい美味しいのが食べられます。私はマグロが大好きなので、今日は2カン×3皿もいただいてしまいました。
 美味しい魚を食べて熱いお酒を飲み、夫や寿司職人さんとしゃべっていると、体の芯までぬくもります。
 締めに頂いた茶碗蒸しも、冷えた体を温めるのにうってつけでした。

 それはそれとして、今日の目玉はサヨリでした。すらりとした美しい姿、銀色に光る背。あっさりとしていて、しかも深い味わい。まるで早春の宝石です。

    光充つサヨリを盛りて外は寒

    熱燗とサヨリ一日(ひとひ)の疲れ吐く

    銀色に光れるサヨリ雨歌う

    喜寿迎え職人握るサヨリかな


 「サヨリ」は春の季語なので、1句目と2句目は「季重なり」です。
 こんな時、どうすればいいのかなあ。
 句がいつも説明ぽくなってしまうのもなんとかしたいです。