冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

宇多田ヒカル「プロフェッショナル仕事の流儀」が深かった

 月曜の夜、Eテレで放送している「プロフェッショナル 仕事の流儀」。登場人物が知っている人の場合も知らない人の場合も、興味を引かれると録画して見ています。

 7月16日に放送された宇多田ヒカル編を、今日やっと見ました。宇多田ヒカルが音楽を作る過程、その現場に密着した記録です。場所は主にロンドンのスタジオです。

 宇多田ヒカルって、作詞と作曲だけじゃなくて、音楽を演奏するすべての楽器の譜(っていうんでしょうか?)も一人で一から創るんですって。そうして曲が出来上がってから、その曲にぴったり合う歌詞を書くのだそうです。

 曲はどこから生まれるのか? そもそも彼女の音楽はどこから生まれてくるのか? その問いの答えが心に突き刺さるような深さでした。

 録画を消してしまったので、以下、文言は正確ではありません。

 音楽を創る作業は、自分の中にあるもの、そしてまだ気づいていないものを掘り出し、向き合うこと。
 時には見たくない感情や、抑えてきたもの、気づかないふりをしてきたものもある。いわば地獄の蓋を開けるような作業。でも、そこからしか自分の音楽は生まれない。

 それは最初からはっきりした形をとって現れるわけではないので、無数の試行錯誤を繰り返して、「これかな?」「こっちの方が近いかな?」と探りながら掘り当てて行く。楽器を演奏してくれるアーティストたちに助けられて道が開けることもたびたびある。

 この仕事が好きとか、楽しい、ということはない。どちらかといえば苦しい。でも、これをやらないともっと苦しいことがわかっているから、これからもずっと続けて行くと思う。

 ごく大雑把ですが、こんな風に語っていました。
 聞いていてゾクゾクしてしまいました。
 創り出す作業って、やっぱりそうなんだと、納得が行きました。
 宇多田ヒカルの最新アルバム、買ってこようかな。