冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

京都観世会館配信のユーチューブ

 京都観世会館が謡や仕舞を無料配信しています。「高砂」(結婚式で「高砂や〜」と謡われることのある、とてもポピュラーな曲です)を素謡で何人もの能楽師が一部分ずつ語ってリレーしていくというシリーズのほか、<きょうの能楽師>仕舞編というシリーズもあります。「きょうの」はおそらく「京の」とのかけことばなのでしょう。

 後者の1回目では京都観世会会長の片山九郎右衛門さんがご自宅の稽古場で小鍛冶 を舞っておられます。これが実にかっこいいのです。片山家の先代(九郎右衛門さんのお父さん)や、京舞井上流の家元、先代井上八千代さん(九郎右衛門さんのお母さん)のお写真が飾られているのがちらりと映り込んだりするのも興味しんしんです。地謡は録音のようです。

 また6歳の女の子が「猩々(しょうじょう)」を舞うこちらの動画 にも見入ってしまいました。猩々がお酒に酔って足がよろけるところなど、とりわけ可愛いです。地謡はお父さん(画像には入っていませんが)が務めておられるようです。

 仕舞というのは一曲の能のなかでクライマックスの部分を切り取って舞うものです。曲にもよりますが、「小鍛冶」や「猩々」は動きが多くてわかりやすいので、初心者の方にも楽しめるのではないかと思います。ぜひ一度、のぞいてみてください。