冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

年始のテレビ番組

 年明けに見たテレビ番組で一番興味深かったのは、1月2日にNHKで放送された「100分de萩尾望都」です。

 萩尾望都の作品は「トーマの心臓」「ポーの一族」「11人いる!」など読んだことがあるのですが、絵の美しさと不思議な雰囲気に心を引かれながらも、意味がよくわからない状態で終わっていました。この番組では熱烈な萩尾ファンの4人の方(山崎マリと夢枕獏、ほかの二人は知らない方でした)がイチオシの作品を解説していきました。テレビドラマで見た「イグアナの娘」が母娘問題を取り上げた先駆的な作品だったなんて知らなかった! 主人公を演じた菅野美穂の顔が「そういえばイグアナに似てるな」と思ったことだけよく覚えている私です。「トーマの心臓」も「ポーの一族」も、私は何にもわかっていなかったということがよくわかりました。

 もう一つはEテレで5日の22時50分から放送された「ヒャダ[E:#x2716]️体育のワンルームミュージック」。音楽プロデューサーのヒャダインとアーティストの岡崎体育がMCを務めています。楽器も弾けずコードも知らず楽譜も読めない若い人たちが自分の部屋でノートパソコン1台だけをツールとして音楽を生み出していく。今、それが音楽の世界で新しい動きになっているようです。実際にその方法で楽曲を作りネットで公開して大ヒットした人たちを取り上げています。MCの二人も「ワンルームミュージック」を実践してきたので、音楽ソフトを使いこなす技を伝授したりもします。

 ヒャダインは、ずっと見ている音楽番組「関ジャム」(テレビ朝日、日曜深夜)に何度も登場している人です。岡崎体育は朝ドラ「まんぷく」でGHQの米兵チャーリーを演じているのを見たとき「あの人はだれ?」と気になって、本業はアーティストと知りました。その頃は京都府宇治市の実家の狭い部屋でごく質素な機材を使って作詞作曲していました。埼玉アリーナでの公演が成功するなど出世(?)して今は東京近辺に住み、幅広く活動しているようです。二人とも関西人なので、話し言葉に親近感を覚えます。

 この番組開始に先立って1月3日に放送された「スタートアップ」編ではアメリカのビリー・アイリッシュという10代の女性アーティストが紹介され、本人からコメントも寄せられていました。この人も自宅で兄と二人で楽曲を作り、昨年、グラミー賞を5部門も受賞したそうです(グラミー賞史上、最年少の受賞者)。インタビューに答えるビリー・アイリッシュの様子がとてもカッコよかった!

 パソコンで気軽に音楽を作ることをD.T.M(デスク・トップ・ミュージック)というのだそう。DTPなら知っていますが、DTMなんて言葉は初めて聞きました。実際にパソコンで音楽を作っていく過程が見られます。私には理解しきれないのですが、それでもなんだか面白いのです。

 音楽系の番組が好きで「らららクラシック」や「駅ピアノ」も見ていますが、また一つ、毎週録画して見たい番組が増えました。