冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

吉野山奥千本、西行庵を訪ねて

 この前の日曜日に吉野の奥千本へ行ったことを書きそびれていました。中千本あたりまでは去年行ったし、桜も終わっているので、近鉄吉野駅と中千本の間はバスで往復。中千本と奥千本の西行庵の間を歩きました。

 バスを降りてから、ほとんど舗装路が続きます。途中、花矢倉展望台からの眺め。

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 西行庵への方向を示す標識のあるあたりから、土の道に入ります。

 吉野杉の林を抜けて行きました。

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 切り立った崖沿いの狭い道を歩いたりして、山歩きの気分を満喫し、西行庵に到着。桜がまだ残っていました。

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 向かいの山肌は桜が切られて、若木が植えられています。

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 ごく最近、たまたまテレビで見たのですが、山桜の寿命は80年ほど。桜守さん(まだ若い男性でした)を中心に地元の方々が協力して、枯れた木を切り、若木を植えて、吉野山の景観を守っているそうです。上の写真の光景を目にしたときは殺風景でがっかりしましたが、10年もたてばまた桜、桜の吉野がよみがえるのでしょう。

 目当ての西行庵は少々わびしかったです。

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 茅葺の屋根が老朽化して雨漏りがひどいそうで、ビニールのようなもので覆ってあります。「復旧のめどは立っていません」と書いた札が置かれていました。なんだか悲しい。それでも、奥千本から西行庵をめぐるコースには、西行がいた頃の遠い昔の雰囲気がかすかに残っている気がしました。

 中千本までの帰り道、行きは素通りした吉野水分(みくまり)神社へ。

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 古い時代の建物がそのまま残っていて、奥ゆかしい場所です。前にも2度、訪れたことがあり、とても気に入っています。写真の左の木は桜で、まだ咲いているのですが、光線の加減かあまりきれいに見えません(涙)。

 歩いたのは中千本〜西行庵の行きが約2時間と、帰りは1時間半ほどです。歩数計では家を出てから帰るまでに17km余りも歩いたことになっていました。リハビリ歩きは順調です。