冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

観世流シテ方能楽師、味方玄(しずか)さん

 「和魂Ⅷ」の公演、実は午前中にプレ企画がありました。「『和魂Ⅷ』が120%面白くなるTTR講座」というタイトルで、この日の公演でどんなことをするか、見どころ聞きどころはどこかを紹介するというもの。これがとても興味深く、観世流宝生流の違いがよくわかりました。

 このプレ企画では若手の大江信行さん(観世流)と辰巳大二郎さん(宝生流)が出演して、舞と謡を披露しました。ただ、さすがにこの時は同じ曲を二人が同時に演じるという場面はなくて、交互でした。他流の能楽師と同時に一つの曲を舞ったり謡ったりするというのは、相当の技量のある方でないとできないことなのだろうと想像します。

 午後からの本公演で最大の見どころに出演された味方玄(しずか)さんは、私の大好きな能楽師さんです。去年、緊急事態宣言ですべての公演が中止になった時期に、京都観世会能楽師さんたちがリレー形式で「高砂」を謡う動画を公開しました。その時の味方さんの映像をご覧ください。声の素晴らしいこと! 能楽堂ではさらによく響きます。

 

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