冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

九月の句会はふるいませんでした

 去年から受講している初心者向け俳句講座。九月の第一週は句会でした。このところ調子づいていた私ですが、今回はまったくふるいませんでした。


 晩夏か初秋の季語で詠むことと、三句のうち一句は「蝉」関連の季語を使うこと。この二点があらかじめ決められていました。
 私は三句提出しましたが、先生の佳作五句と特選三句には一句も選ばれず。

    その朝も常と変はらぬ蝉しぐれ

 この句が受講生二人の佳作と一人の特選をもらいましたが、先生には選ばれなかったので、あまり喜べません。
 ほかに、

    お揃ひの法被(はっぴ)祭太鼓の子

 ぎりぎりまで推敲して仕上げた句なのですが、先生に「中七が六音しかありませんね」と指摘されて呆然。ちっとも気づいていませんでした。「法被や」とすればよかった、とのことでした。

 残る一句の

    よく耐えたねと草花に水をまく

 は、季語が晩夏限定ではなかったからか、発想が平凡だったのか、完ボツでした。

 藤田湘子の『20週俳句入門』を読み直しています。初めて読んだ時より、理解できるところが増えました。やっぱり初心者は「二物衝撃」の句を詠んだほうがいいのかな。でも、これはこれで難しいのです。

 不思議と、ほとんど落ち込まなかったのは、義太夫発表会で私なりに力を出し切ったという達成感、満足感の余韻が残っていたからでした。