冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

すすきを見に、曽爾高原へ

 曽爾(そに)高原は奈良県にあり、室生赤目青山国定公園の一部。広大な草原を、秋にはすすきが埋め尽くすことで有名です。私にとっては何年も前から行ってみたかった場所でした。この秋は山の会で曽爾高原に行く例会があるとわかり、喜んでいたのですが、ほかの用事と重なってしまって、どうしても行けないことに。残念でたまらずネットでツアーを探してみたら、日帰りのバスツアーが見つかり、キャンセル待ちをして入ることができました。

 行程は、朝、大阪を出発して、まず京都の宇治川で遊覧船に乗ります。

 船から見える山はほとんど色付いておらず、景色も平凡。保津川下りのようなスリルもないし。穏やかな好天で風もなくて、船が転覆するという可能性も皆無だったから、まあ安心ではありました。

 奈良へ向かい、天理市の見事な銀杏並木を車窓から眺め、お昼前に奈良公園の駐車場に到着。東向商店街の国産鰻料理の専門店で昼食。「ひつまぶし」というのを初めて食べました。

 このお店の鰻、なぜだか少し生臭さ?泥臭さ?のようなものを感じました。あとでお茶漬けにするからか、タレが少なめなのも私には物足りなかったです。そんなことを言いながらも、滅多に食べられないご馳走なので喜んでいただきました。

 午後は一路、曽爾高原へ。バスが順調に走ってくれたので、曽爾高原では1時間半くらい自由時間が持てました。

 広大な草はらにすすきが揺れています。すすきに囲まれて歩くのは爽快な気分です。

 高い山がそびえ、池もある、ちょっと不思議な地形でした。

 一人で歩いたので、道に迷ってバスまで帰れなくなったら大変!と、方向音痴の私は警戒していましたが、少し高い所に登ると全体の様子が一望のもとに見渡せて、どこから来たのか、どう行けば戻れるのかがわかりやすかったです。すすきの眺めを満喫したひとときでした。

 ただ、一番の見頃は過ぎていたのが残念でした。

 帰り道、針のインターチェンジのそばにある道の駅に寄ってトイレ休憩とお買い物。柿や甘長唐辛子のほかに、本物のわらび粉を使ったわらび餅を試食して買いました。あっさりした甘味があり、口の中でとろんと溶ける感じがして、とびきり美味しかったです。