冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

句作に励んでいます

 このところほぼ毎日、俳句を作っています。ジムで運動している時や、家事を片付けている時など、ずっと考えていて、まとまるとノートに書きます。
 難しいと感じることもなく、するするとできます。が、しょせん素人なので、我ながらレベルは低いです。一つ一つの言葉にもっと密度がほしい。語と語のあいだに必然性がほしい。などと思います。
 今はどんどん作って、五七五の調べと季語に慣れようと思っています。

 恥ずかしいですが、そのために始めたブログでもあるので、できた句をupします。
 自作の説明をするのは邪道だとも聞きますが、わかりにくい句には最小限の説明を加えました。

 河川敷コスモス揺れて子ら駆ける

*家の近くに大きな川が流れていて、広い河川敷が憩いの場になっています。秋になると中学校や高校のマラソン大会、それに向けての練習が盛んです。

 青天の秋さっそうと白上着

*やっと涼しくなった頃、夫が白っぽいベージュの背広を出してきて、「今頃着たらおかしい?」と尋ねます。濃い色のズボンと合わせると、意外と秋にぴったりだなあと思い、「いいと思うよ」と答えました。

 紅い萩白い萩なだれを打って元興寺

元興寺(がんごうじ)は萩で有名な奈良のお寺です。

 連子窓に空澄みてありしまい風炉

*連子(れんじ)窓は茶室の窓。茶道では炭をおこすのに、11月から4月までは炉、5月から10月までは風炉を用います。10月は風炉を使う年内最後の月で、この時期の風炉を「しまい風炉」と呼びます。

 イチョウ散りて美容師の髪金色に

*行きつけの美容院は2階建てで、2階に通されると大きな窓から街路樹がすぐ前に見えます。プラタナスイチョウなど、とてもきれいなのです。
 ある時、若い女性の美容師さんが髪を金髪に染めて可愛らしかったことがあり、それを思い出して作った句です。
 「銀杏」と書くと「ぎんなん」と読まれそうなので、カタカナにしました。

 近江路に青磁焼くなり秋あかね

*ずいぶん昔のこと、仕事関係で、一筋に青磁だけを焼き続ける陶芸家さんに会ったことがあります。琵琶湖を見下ろす山の中腹に窯を構えていました。その頃はまだ若く、幼いお子さんが広い庭を走り回っていました。その後、精進されて、この数年は毎年、伝統工芸展に青磁の作品を出品しておられます。
 「秋あかね」は赤とんぼのことです。

      以上は10月29日に作りました。