冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

「はじめての俳句」講座第2回に参加しました その2

 後半は「ひとりの俳人の句をまとめて詠んでみましょう」。星野立子(たつこ)が取り上げられました。

  しんしんと寒さがたのし歩みゆく

  たはむれにハンカチ振って別れけり

  春たのしなせば片づく用ばかり

  美しき緑走れり夏料理

  考へても疲るるばかり曼珠沙華

  障子しめて四方の紅葉を感じおり

  雛飾りつつふと命惜しきかな

などなど、15句がレジュメに挙げられています。
 どれも作為の感じられない、素直な作ばかり。こんな平易な言葉でありふれた材料を使っても俳句になるのか!! と、驚嘆しました。かといって、これを真似るのは案外難しそうです。

 星野立子は明治36年に高浜虚子の次女として生まれています。虚子は娘には俳句を一切教えず、立子が俳句を始めたのは結婚後でした。
 先生がコピーを配られた資料では「星野立子の句には…略…生れっ放しの赤子が立っているような柔らかさに満ちている」と評されていました(筆者が誰なのかはよくわかりません)。

 星野立子の名前は、最近買った歳時記で何度か目にしていました。でも、こうして作品をまとめて読んで、初めて作風がつかめました。
 「こんなのもありなのかあ」というのが正直な感想です。共感できる句がいくつもありますが、これからの句作に生かせるかどうかはよくわかりません。

 次回はいよいよ句会です。晩秋から初冬にかけての季語を使った句を1〜3句、持寄るのだそうです。
 自分なりに納得のいく句が作れるといいなあ。