冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

桜、桜の篠山市散策

 火曜日、夫の運転で娘と3人、篠山市に行きました。気温は低めでしたが寒いほどではなく、快晴です。

 町が近づいてきた頃、遠くに篠山川沿いの見事な桜並木が見えてきました。

 11時半頃、車を置いてから、娘が持ってきたガイドブックを見ながら歩き始めます。まずは昼ごはんです。お蕎麦が美味しいという「花格子」さんを探して、城跡の東側にある河原町妻入商家群へ。 

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 古い商家の街並みが保存されている地区です。「妻入」というのは家の造りらしい。道路工事をしていました。電柱を地下に埋設するための工事だそうです。

 「花格子」さんを見つけたものの、満席でした。「20分ほどお待ちください」と言われたので、その間、すぐ近くにある能楽資料館に行きました。

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 事前の下調べで私が一番行きたいと思っていた施設です。薄暗い館内にはおびただしい数の能面が展示されていました。「赤鶴」「出目」など、私でも知っている面打ちの有名な家柄の名前が付されているものがいくつも見られます。古いものは室町時代桃山時代や江戸時代の面もたくさんあって、見応え十分でした。豪華な唐織の装束や蒔絵の美しい小鼓の胴など、一通り見るだけでも20分はあっという間に過ぎてしまいました。自分ではとても買えないような高価な能面の写真集が何冊か置いてあり、自由に見ることができるのも魅力です。

 お店に戻ってからしばらく待ち、やっと席があいて注文してからまたずいぶん待たされて…やっと出てきた料理はこちら。

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 細めで上品な味わいのお蕎麦、山芋を使った、しっかり腰のあるとろろ。鯖寿司は3人で分けました。美味しくて、長い時間待っただけの甲斐がありました。

 食後は娘が行きたいという近くの小物屋さんと陶器屋さんを訪ねてから、同じ通りにある丹波古陶館へ。

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 三つの建物で構成されていて、古い時代の丹波焼をじっくり鑑賞することができます。茶道の世界では「古丹波」と呼ぶんだったなあ…と思い出しつつ見ていくと、お茶道具の茶入もいくつか展示されていました。

 町並みの風情を楽しみながら歩いてから、篠山城跡の西側にある武家屋敷史料館を目指します。途中、城址の外を縁取るお堀沿いは桜並木。写真はクリックすると拡大します。

 

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 満開に見えますがまだ少し蕾が残っていて、その分、花がしっかり付いているのでしょう、散り始めてはいません。

 濃いピンクの蕾の可愛らしさと開いた花のあでやかさと、両方が楽しめます。満開よりもきっと、今が一番美しい。

 武家屋敷史料館は、正確には武家屋敷安間家史料館。茅葺き屋根の家でした。

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 中に入り、靴を脱いで上がります。娘は昔の家の間取りに興味が尽きない様子でした。この建物のある通りにはほかにも元武家屋敷だった家が何軒も見られ、御徒町武家屋敷群と呼ぶそうです。

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 道幅は意外なほど広いです。馬に乗った武士が行き交うからでしょうか。

 城跡の北側に回り、城跡に入りました。めぼしい建物は何も残っておらず、広々とした敷地と石垣だけが往時を忍ばせます。ここも桜がきれいです。青空のもと、おなかいっぱいになるくらい、見頃の桜を楽しむことができました。

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 城址から見る遠景も桜がきれいです。

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 このあと、観光案内所で教えてもらったお店でフレッシュな地酒、ルビー色の丹波ワイン、黒豆パン(黒豆がどっさり入っていて美味しかった)、黒豆の煮たのを買って、帰途につきました。