冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

能「小塩(おじお)」

 カタクリの花を堪能した小塩山。聞いたことのある名前だけど、なんだったかな?

 そうそう、能に「小塩」という曲があるのです。名前は知っているけれど見たことがなくて、内容もわかりません。喜多流能楽師、粟谷明生さんのブログをのぞくと、上演したときの記事が載っていました。

awaya-akio.com

 平安時代のイケメン歌人在原業平が主人公のようで、内容も恋愛がらみです。

 読んで面白かったのは、本題とは離れますが、「大原」と「大原野」の読み方に触れたくだりです。京都の人たちはもともと八瀬大原の「大原」を「おはら」、小塩山のあるあたりの「大原野」を「おおはらの」と読んで、「おはら」「おおはら」を使い分けていたのだそうです。

 ところがデュークエイセスの「京都〜大原三千院」の歌が大ヒットして以来、「大原」を「おおはら」と読む読み方が定着してしまったのだとか。

 私は八瀬大原の「大原」と「大原野」が頭の中でごっちゃになっていて、「大原ってたしか、京都の北のほうにあるはずなのに、なんで西山に大原野があるんやろ」と不思議に思っていました。粟谷さんの記事を読んで、やっと謎が解けました。