冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

白馬岳に登りました

 その後、もう1回追加で摩耶山へ8kgのザックをかついでトレーニング山行をしました。コースは新神戸→天狗道→摩耶山掬星台→杣谷(そまたに)→阪急六甲です。

 25日(火)からがいよいよ本番です。リーダーのゆこりんさん、健脚のHさんと3人で朝10時前に新大阪駅を出発して、白馬の駅に着いたのは午後4時ごろ。信州まで来れば涼しいだろうと思っていたのに、とんでもなく暑くてびっくりでした。この日は駅から近い民宿に一泊しました。

 26日(水)、白馬駅を朝5時50分に出るバスに乗って、登山口のある猿倉へ。大雪渓を登るのに必要なヘルメットとストックをすぐ出せるように用意。と思ったら、なんと、ストックがないのです! 大雪渓を登る時は両手にストックを持つといいと聞いていたので、袋に入れてザックの外側のポケットに入れ、2カ所のベルトでしっかり固定しておいたのに。キツネにつままれたようです。

 「バスで落としたんじゃない? 袋の材質が滑りやすいから、スルッと抜けて落ちることがあるよ」とゆこりんさん。すぐバス会社に電話してくれましたが、そのバスがまだ運行中なので午後にかけ直してくださいとのこと。困りきった私にHさんがためらいもなく「私のを貸してあげますよ」。持ってきたけど自分はたぶん使わないから、と言うのです。ありがたく貸してもらうことにしました。

 準備を整えて山道を登っていきます。朝だけど、もう暑い。真っ青な青空に白馬の山々が映えています。

 

 1時間ほどで白馬尻に到着。

大雪渓が見えます。

 

 30分ほど歩くと、雪渓が始まる所へ来ました。ここでヘルメットとアイゼンを装着します。雪渓にはガスがかかっていました。

 雪の上はひんやり。陽がさしていないし、ときどき冷風も吹くので、雨具の上だけを着ます。大雪渓は勾配がかなりきついのですが、アイゼンを着けていると歩きやすかったです。

 「大雪渓を2時間ほどかけて登る」と聞いていたのに、1時間くらいで終わってしまいました。暑さで雪が溶けたらしいです。アイゼンを外して、ガレキの急登を歩きます。晴れてきて、景色はいいけれど、雪がなくなった場所はめちゃくちゃ暑い。夏用の長袖Tシャツと半袖Tシャツの重ね着をしていて、汗みどろになりました。朝食が早かったので、途中で昼ご飯を食べました。昨日買ったパンなどの簡単なものです。

 暑さと急登が続いて疲れ果てましたが、高山植物が心を癒してくれました。

 キヌガサソウ

 タマガワホトトギス

 ミヤマキンポウゲのお花畑。

 

 ウルップソウ

 イワオウギ。

 ピンクの花はタカネナデシコ かな?

 タカネツメクサ かな?

 ハクサンフウロ

 山々の姿がくっきり見えて、素晴らしい眺めです。とんがっているのは白馬鑓(やり)だそう。

 高山の景観を見ると感動して、思わず涙がにじみます。しんどかったけど、来てよかった。

 

 上の方に村営白馬頂上宿舎が見えてきて、ほっとしました。

 

 疲れているのにどういうわけか足が軽くなり、ピッチを速めて登りきります。頂上宿舎からは稜線を30分ほど歩いて、今夜の宿、白馬山荘というでっかい山小屋に着きました。初めの計画では2時過ぎに着く予定だったけど、私のストック事件で出発が遅れたり、暑さでペースが落ちたりして、3時ごろになっていました。

 チェックインの後、部屋に荷物を置き、一休みしてから白馬岳山頂へ。30分ほど登るだけです。

 

 4時前、山頂に到着。標高差1690mを登りきり、感無量です。

 登った時とは違うコースで山小屋へ下ると、途中でコマクサを見つけました。「高山植物の女王」と呼ばれる可愛い花です。

 薄雪草も咲いています。

 山小屋の近くにはタカネシオガマ。

 ウサギギク。

 ミヤマクワガタ

 ミヤマハタザオ? かな?


 花はもっとたくさんの種類が咲いていたのですが、余裕がなくて写真が撮れなかったものも多いです。

 この日、山小屋の外から見る夕焼けが絶景だったらしいのに、私はほかのことをしていて気がつかず、見逃してしまいました。残念でたまりません。

 暑い中を、今まで経験したことのない長い時間と標高差を歩いたし、ザックはトレーニング山行の時よりさらに重く、9kgくらいになっていたので、くたくたに疲れました。山に来ると、というか、旅行に出るといつも寝つかない私ですが、この日は入眠剤2錠ですぐ寝つき、ぐっすり眠りました。