冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

帯状疱疹 その1

 昨年末、帯状疱疹という病気になって、ずいぶん痛い思いをしました。体力や免疫力の落ちる高齢者に多い病気ですが、若い人もかかることがあります。

 体に発疹が出て帯状疱疹かもしれないと思ったら、1日も早く、ではなく1時間も早くお医者さんに行くこと。これが絶対です。受診が遅れると症状の出る期間が長引き、痛みが強く出ます。一通り治療を終えた後も、数カ月から人によっては数年にわたって神経の強い痛みが続くこともあります。

 帯状疱疹水ぼうそうのウイルスが起こす病気です。子どもの頃、水ぼうそうにかかっても治りますが、ウイルスは体の中に残ります。疲れやストレスがたまって免疫力が落ちるとウイルスの活動が活発になります。

 どんな症状が出たら帯状疱疹なの? これが問題ですよね。私の場合の経過を書いていきますので、参考にしてください。

 始まりは11月末でした。夕方から背中全体が重だるくて、起きているのも辛いほどになりました。良くない姿勢で2〜3時間、集中してパソコン作業をしていたのが原因に違いない。今までにもそんなことがあったのです。

 床に就いて仰向けに寝れば治ると思って早めに横になったのですが、ちっとも良くなりません。ストレッチをすると、背中全体のだるさは和らいだのに、右側の中くらいの高さのあたり1カ所にだるいような痛いような感じが残って消えません。気になって眠れませんでした。

 翌日もずっとこの症状が続きました。夜は常備薬の頭痛の薬を飲んだらやっと楽になって眠れました。

 ネットで調べてみたところ、背中に痛みが出る病気にはさまざまあり、胃がんや肺がんなどの怖い病名も出てきました。帯状疱疹も疑って、いくつかサイトを読んでみたのですが、どれにも「ちくちくピリピリする痛み」と書かれていたので、「違うな」と候補からはずしました。これが失敗でした。

 3日目。以前から「山へ連れて行ってほしい」と頼まれていた知人と六甲へ。4時間ほど歩いて、背中の症状は消えました。血行が良くなったからでしょう。だけど、ゆるいコースなのにやたらと息が上がって、いつもより疲れるので、なんだか変でした。夜はまた背中の右側が重だるくなりました。

 今日はここまで。

 話は変わりますが、朝ドラの金曜日の放送には戸惑ってしまいました。ヒロイン(福原遥)の父親(高橋克典。町工場の経営者)が急死し、母親(永作博美)はリーマンショックで傾いている工場を閉めると一旦は決意しますが、結局、自分が社長になって続けることにします。ヒロインはパイロットを目指して訓練校も卒業したのに、母親を手伝うことを決心します。ラストシーンで母親が娘に「ほんとにええの?」と尋ねると娘はうなずき、二人は抱き合って泣きます。

 この娘はまるでヤングケアラーではないですか。しかもこの母親の場合、病気と違って、自分で選んだ生き方に子どもを巻き込むなんて、タチが悪いです。「ええの?」と聞かれたら、そりゃあ子どもはうなずくでしょうが、多くの子どもは親に気を使うものです。本当に自分で選んで自分で決めたということにはならないです。

 先にパイロットになったヒロインの恋人が、ヒロインの父親が死んだというのに会いにも来ず、やっと来たと思ったらヒロインの決意を聞いて別れを告げる、というのもあっけに取られる展開でした。なんちゅう男や! 演じている目黒蓮が可哀想になりました。会いに来なかったのはたぶん、目黒蓮のスケジュールが詰まっていて、その場面の収録ができなかったから。そのことはキャスティングの段階でわかっていたけど、人気者の目黒蓮に出てもらって視聴率を稼ぎたいので無理をした結果でしょう。

 中身とは別に、気になっているのは永作博美福原遥、二人とも黙っているとき薄く口を開けていること。鼻呼吸じゃなく口呼吸をしているらしい。以前、ボイストレーニングに通っていたことがあるのですが、講師の先生が口呼吸だと呼吸が浅くなるので体の奥からの深い声は出せないと言っていました。俳優さんにとって呼吸法はすごく大事でしょうに。テレビドラマで舞台出身の俳優さんを見るといつも「上手い」と印象に残るのは、一つは発声法がしっかりしているからかもしれません。

 何よりも、黙っているとき口を開けていると、誰でもバカに見えてしまうのが悲しいです。