冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

能のイベントがオンラインで見られる!

 古典芸能の舞台を見ることができなくなって、はや3カ月目。飢餓感は増すばかりです。昨夜、能関係のイベント予定を一覧で見ることのできるサイト「能楽(能・狂言)公演情報」で京都と大阪のイベントを調べました。多数のイベントがアップされているのですが、どれも「中止」「延期」ばかりでした。やっぱりなあ。

 そんな中で、オンラインで見ることのできるイベントを発見しました。京都の有斐斎弘道館で6月12日(金)の夜6時半から開催される「宗一郎能あそび」です。能の公演ではなくて、実演を交えた講座です。

 宗一郎とは、林宗一郎さんのこと。京都で長く続いている観世流シテ方のお家の若きご当主です(十四世だそうです)。この講座は数年前から催されており、私も通ったことがあります。その年ごとにテーマを設定した連続講座で、2カ月に1度の間隔で開かれます。

 私が通った年は能の作者にスポットを当て、観阿弥世阿弥、元雅、金春禅竹、信光などを取り上げ、その生涯、作品の特徴をレクチャーしていただきました。とりわけ、謡の一部を実演してくださるところが魅力です。会場が10畳ほどの和室で、宗一郎師が間近に座っておられるので、迫力満点でした。

 ただ、有斐斎弘道館は我が家から行くには少し遠く、しかも開かれるのが夜の時間帯なので、その後は行きそびれていたのです。ところが、今年は前回の4月からオンラインで視聴できるようになったのだそうです。知らなかった! 参加費は2000円(オンラインでないときはお呈茶付きで3000円でした。)で、前もってホームページから申し込みをして支払いを済ませておきます。ホームページによると、今年のテーマは「江戸時代における能楽の位置づけについて、実演・特別ゲストを交えながら、さまざまな角度から探って行く」というものです。

 若い方は行動的ですね。早く6月になってほしい! 宗一郎さんのお声を聞いて、お姿を見たい! 生きる希望が湧いて来た、というと大げさ過ぎますが、一気に活力がみなぎって来た気分です。