冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

朝ドラ「カムカム」に大塚善章さんの名前が

 最終週に入った朝ドラ「カムカムエヴリバディ」、今日の放送でテロップに大塚善章さんの名前を見つけました。

 大塚善章さんは関西出身で、主に関西で活躍してきたジャズピアニストです。おん年88歳。2008年にベースの宮本直介さん、ビブラフォンの鍋島直昶(なおてる)さんと「ゴールデンシニアトリオ」を結成し、兵庫県西宮市を中心に活動してきました。このトリオは2015年、平均年齢が83歳になり、世界最高齢のバンドとしてギネスブックに認定されています。2016年、G7伊勢志摩サミットの晩餐会で演奏。2019年に解散。その時の3人の年齢は合計で260歳でした。

 大塚さんのピアノも宮本さんのベースもとても上手いのですが、私はとりわけ鍋島さんのビブラフォンに心を奪われていました。今まで聴いたことがないほど、特別な美しさのある音色でした。初めて聴いたのは、神戸の北野にあるジャズバー「ソネ」。その後、西宮市のプレラホールでも2度聴きました。聴くたびに涙が出るほど心が震えました。

 鍋島さんは昨年の1月、新型コロナに感染して亡くなられました。94歳でした。その後調べてみましたら、曽祖父は肥前佐賀藩鍋島藩)の10代藩主だったのだそう。なんだか由緒ありげなお名前だなあと思っていたら、そのとおりでした。

 ところで、今日の「カムカム」のどこに大塚善章さんは出ておられたのでしょう。録画を見直しましたが姿が見つかりません。

 冒頭、ピアノを弾く手が映し出されて、ずいぶん歳を取った人の手に見えたのが、実は2025年の錠一郎の手だった、という展開でした。でも、あのふっくらとした太めの指はオダギリジョーの体格とは不釣り合いで、違和感がありました。大塚さん、手だけの出演だったのかもしれないです。