冬すみれ雑記帳

山を歩いたり、お能を見たり。

八幡谷〜打越峠〜七兵衛山〜風吹岩〜会下山遺跡を歩く

 4月下旬、所属している山の会の体験ハイキングのコースの一つを歩きました。体験ハイキングというのは、入会希望者に歩いてもらい、山歩きの楽しさを味わってもらう企画です。そのコースが6種類あるのです。

 阪急電車神戸線の岡本駅から北へ少し歩いたところにある天上川公園でストレッチ。5分ほど歩いて八幡谷の入口に着きます。

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 杉の木が鬱蒼と茂る深い谷を登っていきます。「山の神」と呼ばれる岐路から「十三曲がり」が始まります。

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 つづら折りの道の名前で、13回曲がるという意味だそうです。私は数えたことがありませんが、本当に13回曲がるらしい。

 打越峠に到着。

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 展望はゼロ。でも、木で作ったベンチが設けられていて、絶好の休憩スポットです。道がいくつかに分かれています。標識の通りに歩いて七兵衛山へ。眺望抜群。

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 晴れているけれど少しもやがかかっています。ここで昼ごはんにしました。

 七兵衛山を下って元の道(甲南パノラマ道)を進み、横ノ池(横池)へ。雌池、雄池と池のそばを歩き、風吹岩へ。

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 鎖で囲んである大きな岩は、つい最近まで上に乗っかっていたものです。何の影響だったか忘れましたが、落ちてしまったのです。おかげで前よりてっぺんに登りやすくなりました。

 魚屋道(ととやみち)を通って蛙岩へ。

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 長い下り道をたどり、会下山(えげのやま)遺跡という弥生時代の遺跡を通って芦屋川駅に着きました。途中、モチツツジがきれいに咲いていました。

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 山の会の案内では10km、3時間半と表示されていますが、そんなに距離はなかったような。ゆっくり歩いたので、時間はもっとかかりました。

 この日は家族と二人で歩きました。天上川公園から八幡谷入口までの道筋や、途中いくつもの分岐でどちらへ行くかが、私にはわかっていなかったのです。方向感覚がしっかりしていて地図も読める家族に同行してもらったおかげで、ルートがよくわかりました。

 

「おちょやん 」第105回、珠玉の15分

 放送中の朝ドラ「おちょやん 」、過去記事で「面白くならないわけがない」と書きましたが、その後は、思ったほど面白くなかったのです。主人公の千代を演じる杉咲花がしばしば早口でわめくような調子でセリフを言うのが耳障りで、しかも何を言っているのか聞き取れない。それがストレスに感じられて、まともに見なくなってしまいました。

 ところが終盤に入ってから、俄然面白くなってきたのです。千代が歳をとったからか、わめくようなセリフ回しは影を潜めました。かつて千代をひどい目に合わせた継母・栗子と再会して、栗子の孫(千代にとっては姪)の春子と3人暮らしを始めてからの様子は、見ていても心安らぐものでした。

 NHK大阪局で新しいラジオドラマの企画が進み、主演する喜劇俳優・花車当郎(塚地武雅。モデルは花菱アチャコ)と脚本家の長澤誠(生瀬勝久。モデルは長沖一)が千代を見つけ出し、ドラマに出演してほしいと説得しますが千代は拒みます。役者をやると、辛い事件(夫・天海一平…モデルは2代目渋谷天外…に手ひどい裏切りを受けたこと)を思い出してしまい、辛くなるから、と言います。

 そして迎えた今週最後の回が今日、第105回でした。これが素晴らしかったです。春子(毎田暖乃)の無邪気さを全開させた愛情あふれる演技。栗子(宮澤エマ)の抑えた、でも感情豊かで行き届いた演技。千代役の杉咲花は二人の演技に反応して、涙をぼろぼろ流していました。俳優さんによってはまぶたに少しだけ溜まった涙を、まぶたを閉じて押し出したりしますが、杉咲花は目を見開いたままで涙がいく筋も流れるのです。

 折に触れて小ぶりの花かごを送ってくれていたのが栗子だったとは! 「こっそりあんたのお芝居見るのがアテの生きがいになった」「見るたんびに元気もろた」「アテはあんたのお芝居が大好きや」。放送の最初の方で冷酷で性悪な女という刻印を残していた栗子のイメージが、今週は少し変わってきていました、それが今日は、決定的に覆りました。栗子の生きてきた人生、千代に寄せる思いが一気に浮かび上がりました。宮澤エマの演技には心をつかまれました。

 かつて、千代が栗子に対して抱いていたのは憎悪でした。栗子は千代に無関心でした。それが、共感しわかり合える関係に変わったのです。大きな変化を媒介したのは春子の存在でした。

 この回を見たら、後はもうどうでもいいかも? と思ってしまったくらい、今日の放送は奇跡のような出来栄えでした。ただ、冒頭、千代が学校に行く春子を送り出す場面で、千代の帯締めの片側が外れていたこと、塚地武雅の関西弁イントネーションに2度違和感を覚えたことだけが残念でした。

NHKドラマ「きれいのくに」、見たことのある顔が次々に

 目利きの友達がブログでほめていたNHKの新ドラマ「きれいのくに」。見ていなかった初回放送を再放送で見ました。

 主人公の女性を吉田羊と蓮佛美沙子が演じることや稲垣吾郎が出ていることは知っていましたが、ほかにも見知った顔が次々と登場しました。吉田羊の妹役に村川絵梨。朝ドラ「風のハルカ」(05〜06年放送)で主人公を演じた人です。87年生まれらしいので、当時は18歳くらいだったのかな。ボーイッシュで可愛いイメージでした。

 その後、いろんなドラマでちょくちょく顔を見ましたが(特にNHKはよく使っていました)パッとせず。少女の顔から大人の女性の顔に変わったとき、とりたてて美人でもなく可愛い系でもなく、かと言って個性的でもない顔立ちだったので(失礼!)、これから難しいだろうなあと思っていました。

 今回、画面に登場したとき、おやっ、この人誰だろう? 村川絵梨? それにしては随分きれいになったなと思いました。中途半端な感じが消えてすっきりしているのです。整形か、それとも心境の変化でしょうか。

 蓮佛美沙子の元夫役が橋本淳(あつし)。この人は顔を見たとき、すぐに名前を思い出しました。確か朝ドラの何かで主人公の弟役だったけど、どのドラマだったかなあ。調べてみると、「ちりとてちん」(07〜08年放送)でした。主人公は貫地谷しほり。橋本淳も87年生まれらしいので、当時は20歳くらいだったのかな? 今は34歳くらいかな? その後、テレビドラマでは見かけた覚えがありません。今までどんな仕事をしていたのかなあとウィキで調べてみたら、主に舞台で活動していて、有名な演劇賞をいくつも受賞しています。そんなに成長しているなんて、ちっとも知りませんでした。

 「ちりとてちん」出演者では貫地谷しほりが今も活躍していますが(中村倫也主演の「珈琲いかがでしょう」でも第1回でゲスト出演していました)、出世(?)頭は彼女の相手役を務めた青木崇高でしょう。当時はほとんど無名だったと思うのですが、今ではすっかり大物になりました。体格が良く、独特のワイルドな雰囲気があるので、ありきたりなイケメンさんより個性的で印象に残ります。優香と結婚したときは「逆玉の輿婚?」と思いましたが、そうでもなかったのかもしれません。

 蓮佛美沙子が経営する美容院の美容師役に徳永えり。この人も朝ドラでよく見かけます。調べてみると、「梅ちゃん先生」「あまちゃん」「わろてんか」、それに「エール」にも出ていました。NHKって朝ドラで一度使って気にいると、その後もずっと呼んでくれるのかな。

 朝ドラで主人公を演じてその後も活躍している女優さんに倉科カナがいますが、この人の場合はあまりNHKで見かけません。相手役だった大東駿介の方がよく見ます。この辺は、何がどうなってこういう結果になっているのかなあ。どうでもいいことだけれどちょっとだけ気になります。

 

 

吉野山奥千本、西行庵を訪ねて

 この前の日曜日に吉野の奥千本へ行ったことを書きそびれていました。中千本あたりまでは去年行ったし、桜も終わっているので、近鉄吉野駅と中千本の間はバスで往復。中千本と奥千本の西行庵の間を歩きました。

 バスを降りてから、ほとんど舗装路が続きます。途中、花矢倉展望台からの眺め。

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 西行庵への方向を示す標識のあるあたりから、土の道に入ります。

 吉野杉の林を抜けて行きました。

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 切り立った崖沿いの狭い道を歩いたりして、山歩きの気分を満喫し、西行庵に到着。桜がまだ残っていました。

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 向かいの山肌は桜が切られて、若木が植えられています。

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 ごく最近、たまたまテレビで見たのですが、山桜の寿命は80年ほど。桜守さん(まだ若い男性でした)を中心に地元の方々が協力して、枯れた木を切り、若木を植えて、吉野山の景観を守っているそうです。上の写真の光景を目にしたときは殺風景でがっかりしましたが、10年もたてばまた桜、桜の吉野がよみがえるのでしょう。

 目当ての西行庵は少々わびしかったです。

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 茅葺の屋根が老朽化して雨漏りがひどいそうで、ビニールのようなもので覆ってあります。「復旧のめどは立っていません」と書いた札が置かれていました。なんだか悲しい。それでも、奥千本から西行庵をめぐるコースには、西行がいた頃の遠い昔の雰囲気がかすかに残っている気がしました。

 中千本までの帰り道、行きは素通りした吉野水分(みくまり)神社へ。

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 古い時代の建物がそのまま残っていて、奥ゆかしい場所です。前にも2度、訪れたことがあり、とても気に入っています。写真の左の木は桜で、まだ咲いているのですが、光線の加減かあまりきれいに見えません(涙)。

 歩いたのは中千本〜西行庵の行きが約2時間と、帰りは1時間半ほどです。歩数計では家を出てから帰るまでに17km余りも歩いたことになっていました。リハビリ歩きは順調です。

 

篠山春日能 「班女」「鵜飼」

 4月10日(土)、丹波篠山市春日神能舞台で「第47回 篠山春日能」を見ました。昭和48年から始まり、阪神淡路大震災の年に休演。昨年はコロナウイルスの感染拡大のため中止。それ以外は毎年開かれています。私がこの催しのことを知ったのは2年前でしたが、その後はすっかり忘れていて、この春、初めて見ることができました。

 これまでの記録を見ると、昭和60年の第13回からほぼ毎年、大槻文藏さんが出演なさっています。大槻文藏さんが大好きな私。もっと早く気づけばよかったです。

 

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 能舞台は江戸末期に造られたという風情あふれる建築です。江戸城内にあった能舞台を模したものなのだそう。江戸城内の能舞台は明治期に失われ、こちらが今では重要文化財に指定されています。

 演目はまず能「班女(はんじょ)」。ハッピーエンドのラブストーリーです。シテの花子を浅見真州(まさくに)さんが演じるはずでしたが、体調不良のため休演。後見の上田貴弘さんが代演されました。

 冒頭、アイの茂山逸平さんの声がとてもよく響くのに驚きました。花子の恋のお相手、吉田少将(ワキ)は福王茂十郎さん。ワキとして最高レベルの方ですが、失礼ながらお年を召しておられ、ワキは面をつけないので、熱烈な恋物語の相手役としては老けすぎな気がしてしまいました。ご子息の和幸さんだったらどんなにか似つかわしいのになあ。なんて、能を見る態度としては邪道かもしれません。

 狂言「土筆」を挟んで、能「鵜飼」。あらすじを『能楽手帖』(天野文雄著、令和元年、角川ソフィア文庫)からお借りします。

 安房清澄寺から諸国行脚に出た僧たちが甲斐の石和(いさわ)で一宿しようとすると、里人から旅の者に宿を貸すことは大法で禁じられていると言われ、川辺の御堂に泊まることになる。そこに松明を手にした老鵜飼が自身の生業(なりわい)の罪深さを嘆きつつやってくる。その鵜飼は数年前に従僧に宿を貸した漁師だった。鵜飼はさらに、その後、禁漁の川で鵜を遣ったため、里人によって川底に沈められたことを語る。鵜飼はさらに生前の生業懺悔のため、鵜漁のさまを見せ、別れを惜しみつつ立ち去る。(中入)里人が鵜飼の悲劇を語り、僧たちに供養を勧めると、地獄の鬼が現われ、鵜飼は本来なら地獄に堕ちるところ、生前の善行(従僧への宿の提供)によって、極楽浄土に送られたと告げるのだった。

・・・・・・・ここまで・・・・・・

 通常の公演では前シテ・鵜飼の漁師と後シテ・地獄の鬼を一人の能楽師さんが演じます。すると後場には極楽往生を許された鵜飼はいなくなってしまうので、不自然だとされていたようです。今回は「古演出による」という小書が付いていたので、中入りはなく、鵜飼はそのまま舞台に残り、鬼は別の能楽師さんが演じました。これはとてもわかりやすくてよかったです。

 鵜飼の老人(亡霊)は大槻文藏さん、地獄の鬼は大槻裕一さん。ワキの僧は福王知登さんでした。文藏さんはこういう人物を演じると見事に弱々しく見え、体も小さく見えます。謡の声には一音一音に心を揺さぶられました。どうしてそういう気持ちになるのか、自分でもよくわかりません。裕一さんの鬼はダイナミックで力強く、老人をいたわるような仕草を見せるところが「地獄の鬼なのに優しいなあ」と思いました。

 この曲、老人が鵜飼のさまを見せる場面が見どころなのだそうです。僧が、「見せてほしい」と求めるのですが、殺生をする様子を見せろだなんて、変なお坊さんです。老人は鵜飼を良くない仕事とわかっていながら、実際にそれをやっていると愉しくてたまらなくなるのです。それでますます罪業が深いということになるようです。

 現代では鵜飼は観光としてもてはやされていますから(コロナの感染拡大で今どうなっているのかよく知りませんが)、今の私たちの感覚では鵜飼=殺生=罪が深い、という仏教的な考え方はすんなりとは理解できにくい部分があります。

 むしろ、人間は誰でも動物や植物の命をいただいて食べなければ生きていけない存在なのですから、そこに罪業の深さがあると言われる方が私にはわかりやすい気がしました。

 

 今まで薪能といった野外で行われる能の公演を見たことがなかったので、この日の催しはとても新鮮でした。野外公演は能を見慣れていない観光客が多いので遅れて来る人や途中で帰る人がいたり、おしゃべりが止まらなかったり、騒がしくてじっくり能を味わうのには向かないと聞いたことがありますが、この日は能が大好きな人ばかり集まっていたようでマナーも良く、舞台に集中できました。ただ座席はパイプ椅子なので、15分の休憩が1回あるほかは約3時間座りっぱなしというのは少し疲れました。慣れている方は座布団持参でした。私も来年からそうしようっと。毎年欠かさず見たい能の公演が一つ増えてしまいました。

 

 

 

テレビドラマ「ソロ活女子のススメ」のすすめ

 始まったばかりのドラマ「ソロ活女子のススメ」(テレビ東京、関西ではテレビ大阪。金曜深夜0時52分から30分間)。先週放送の第1回を録画して、今日やっと見ました。楽しいです!

 40歳をちょっと過ぎたシングルの女性がソロで人生を楽しんでいる様子が描かれています。第1回は一人焼肉とドレスアップしてのリムジンツアー。一人焼肉がとても美味しそうでした。私もぜひ一度やってみたいです。ドレスアップ&リムジンツアーはまあいいかな。レンタルでドレスアップできるお店、リムジンツアーができる会社とはタイアップのようでした。

 主演は江口のりこ。この人をテレビでよく見るようになったのはいつ頃からだったか、思い出せません。異常なところのある怖い女など、個性的な人物を演じるのがとてもうまい女優さんです。ひょっとしてドラマ主演は初めてでしょうか。前クールでは「その女ジルバ」と「俺の家の話」に出演していました。どちらも江口のりこは良かった。「俺の…」では戸田恵梨香が演じる役よりよほど魅力が感じられ、クドカンは脇役の女性の場合は人物をちゃんと描けるんだなと思いました。最近はCMでも見かけるようになり、江口のりこもメジャーになったなあと感慨にふけってしまいます(変ですけど)。

 リムジンの運転手の役が正名僕蔵というのも良かった。私がこの俳優さんを初めて見たのは遥か昔の朝ドラ「ウェルかめ」(倉科カナ主演)で、その時から印象に残っていました。調べてみると、「大人計画」で阿部サダヲ猫背椿と同期なんですって。

 女性が一人で飲食店に入ることについて、冷たい目や不思議そうな目を向ける人がいまだに男女を問わずいます。なんででしょうね。そんなことはちっとも気にせず、好きな時間に好きなお店で一人で食事している女性もたくさんいますけどね。

 

 

 

諏訪山公園〜再度公園〜市ケ原〜布引滝を歩く(リハビリ歩き5回目)

 先日、中山で久しぶりにまとまった距離を歩いたときの心地よさが忘れられず、二日置いてまた山に行きました。JR神戸線元町駅西口を出発し、北へ上がって諏訪山公園でストレッチ。猩々池、善助茶屋跡を経て再度公園でお昼ご飯。市ケ原、布引滝を経て新神戸でゴールです。約10km、3時間半。山の会のAランク例会の定番コースです。

 このルートは秋には見事な紅葉が楽しめます。いまの季節は青楓です。葉っぱがまだ小さくて、子どもサイズでした。

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 シャガの花。

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 ミツバツツジ

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 この花はスミレの仲間でしょうか。

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 再度公園。

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 広々として、ベンチもたくさんあり、いくつものグループが楽しそうにランチタイムを過ごしていました。

 上り(再度公園まで)はほぼコースタイムどおりに2時間ほどで歩けました。下りはずいぶんスローペースで歩いたつもりでしたが、それでも1時間半ほどだったので、思ったほどには遅くなかったのかな。ときどき立ち止まって写真を撮る以外はほとんど休憩せずに歩いたので、時間が節約できたのかもしれません。上り高低差は572m、下りは523mでした。再度公園の標高は400mほどです。

 3度目のリハビリ歩きからソロ山行をしています。一人で山を歩くことって今までなかったのですが、予想以上に楽しいです。新しい発見! 

 もちろん友達と一緒に歩いたり山の会の例会で歩くのもこの上なく楽しいので、両方できるようになりたいです。今はまだ人と歩速を合わせて歩く自信がないので、しばらくソロ山行を続けます。方向オンチの私でも迷う心配のないコースを選ぶようにしています。

4度目のリハビリ歩き 中山山頂へ

 4度目のリハビリ歩きに出かけました。2度目と同じ、阪急電車宝塚線中山観音駅で降りて中山寺へ。桜が満開です。

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 境内を抜け、やすらぎ広場でストレッチをしました。10時20分頃スタート。ウグイスのさえずりが城山よりたくさん聞こえます。よかった! ウグイスが減ってしまったのかと気になっていたのです。ほかの野鳥の鳴き声もしきりに聞こえました。コバノミツバツツジのアーチ。

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 足元にスミレが咲いているのを何度も見つけましたが、写真はうまく撮れませんでした。夫婦岩を経て、奥之院へ。さらに山頂を目指します。リハビリを始めてから一番長い距離にチャレンジです。初心者向けのルートですが、6カ月ぶりに山を歩いている私にはそこそこ歩きがいがありました。終始ゆっくりペースで登り、2時間ほどで山頂に到着。標高478m。なんだかいろんなものが置いてあります。ポストを置いたのはどういう意味でしょう。お賽銭を入れる貯金箱?

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 この山頂はあまり広くないのですが、12時20分頃になっていたので人が少なく、お弁当を食べるのにちょうどよかったです。20分ほどで下山することに。下りは登りよりさらに慎重に、ゆっくり歩きました。ウグイスがすぐそばでさえずっています。立ち止まってかたわらの樹木に目を凝らしましたが、姿は見つけられませんでした。

 2時間近くかかって、スタート地点のやすらぎ広場に着きました。登りのコースタイムは思ったより早く、下りは予想以上に遅かったです。

 YAMAPの記録をつけなかったので、歩いた距離はよくわかりません。スマホの速歩計では26000歩余り、18km余りも歩いていました。ここには家と最寄駅の往復分も入っていますし、帰りに寄ったスーパーの店内で歩いた分などもカウントされているので、ずいぶん多めです。

 久しぶりに山歩きらしいことをして、全身にぐんぐんと血がめぐっている感じがしました。快晴だったこともあって、山道を歩くのが「気分最高!」と思うほど楽しく快適でした。かがとは登りの途中で痛み始め、下りでさらに痛くなりましたが、翌日にはほとんど治っていました。この分なら来週も山歩きができそうです。

「俺の家の話」と観世寿夫

 TBS系のドラマ「俺の家の話」(脚本・宮藤官九郎)が終わりました。能の家元の家族という設定だったので、毎回欠かさず見ていました。

 観山(みやま)流家元の長男、寿一役は長瀬智也。プロレスラーでもあります。この役を演じるために体を作って来て、試合のシーンを吹き替えなしで演じたのが素晴らしかった。でも、能は下手でした。初めの方で観山家の一門が集まった場で寿一が仕舞を演じ、一門の人々に後継者と認められるというシーンがありましたが、「あの仕舞で、なんで後継者OKになるの?」と不思議でたまりませんでした。

 もっともこれは最高レベルの能楽師さんたちの舞台を数多く見て来た(なんてエラソーなことを言っても、ほんのここ3年ほどの話なので全くたいしたことはないのですが)能マニア?能オタク?の私だから思ったことで、家族は「上手やったよ」と言っていました。大部分の視聴者には問題ないように見えたでしょう。それに、あの水準まで持って行くだけでもずいぶん大変だっただろうと想像できます。

 最終回で寿一の異母弟の寿限無桐谷健太能楽師が息子にこんな落語のような名前をつけますかね)が「角田川」(金春流以外では「隅田川」。撮影に金春流能舞台を使っているからか、「角田川」の表記になっていました)のシテをつとめましたが、仕舞も謡も下手でした。

 一方、家元の寿三郎(人間国宝という設定)役の西田敏行の謡は上手なのでびっくりしました。調べてみると、若い頃に在籍していた青年座の養成所で俳優養成の一環として謡の授業が行われていたのだそうです。そんなプランを思いついた養成所のスタッフは慧眼だと思います。その授業を受けて謡の基礎をしっかり身につけ、数十年後にもちゃんとうたえる西田敏行も立派です。

 さらに驚いたのは、このとき講師として招かれたのが観世寿夫(ひさお)だったということです。観世寿夫といえば、戦後能楽界のスーパースター。「世阿弥の再来」とまで言われたそうで、いまだに能楽師さんや能楽評論家が書いた本を読むと、この人にまつわるエピソードがよく出てきます。将来は人間国宝間違いなしと言われていたのに、78年に53歳で亡くなってしまいました。その死が能楽界に与えた衝撃ははかりしれないほど大きかったようです。残念ながら私はこの方の舞台を拝見したことはありません。

 このドラマ、介護という身近なトピックを扱ってもいて、面白く見ましたが、熱中するということはなかったです。05年に同じTBSで同じクドカン脚本、長瀬智也と(岡田准一と)西田敏行出演で放送されたドラマ「タイガー&ドラゴン」は夢中になって見たのに。なぜ今回はハマらなかったのかなあ。たとえば寿一が寿三郎を初めてグループホームに預けて帰るとき寿一が泣き出してしまったシーンで、音楽が「ここは泣くシーンだぞ!さあ泣け!」とばかりに盛り上がったのにはしらけてしまいました。そんな小さい違和感が積み重なったのかもしれません。

 「タイガー&ドラゴン」では落語が扱われ、名人役の西田敏行は落語を見事にやってのけました。西田敏行ってつくづくすごい俳優さんです。

コバノミツバツツジを見に、城山へ

 芦屋の城山へ、リハビリ歩きを兼ねてコバノミツバツツジを見に行きました。そらまめさんに「咲いてますよ」と教えてもらったからです。

 この日は午後の山歩きでした。阪急電車神戸線芦屋川駅を午後2時15分にスタート。舗装路を登っていきます。阪神間の街は山の手に行くほど登り坂の傾斜がきつくなります。道沿いの豪邸を眺めながら、20分ほどで登山口に到着。からきし体力がなかった昔の私だったら、ここまで来るだけでもハァハァと息が切れて、「疲れた〜」とぼやいていたかもしれません。

 軽くストレッチ。水分補給もして、2時36分に登山口から山道に入りました。コバノミツバツツジがあちこちに咲いています。

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 小ぶりで華やかな色。春になると、この花を見るのが毎年の楽しみになっています。

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 まだ固いつぼみも多いので、しばらく楽しめそうです。

 花の写真を撮るために何度も立ち止まり、3時過ぎに頂上に着きました。前回より速く歩けました。うれしいな!

 頂上からの眺め。

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 向こうの山に山桜が咲いているようで、淡いピンクのかたまりがいくつも見受けられます。写真を撮りましたが、写り具合が冴えないのでアップするのはやめておきます。

 7〜8分休憩して下山します。20分で登山口へ。さらに25分で芦屋川駅に着きました。芦屋川沿いの桜並木は5分咲きくらい。

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 桜の開花が早すぎるのは温暖化の影響なのでしょう。「桜だ! 桜が咲いた!」とのんきに喜んでばかりもいられません。2月ごろから最高気温が平年より4度も5度も高い日が多く、このままいくと夏の最高気温は何度まで上がるのか、考えるとオソロシクなります。

 出発したのが午後だったので、その時すでに少しだけかがとが痛かったのですが、山道を登っているうちに痛みが消えました! 驚きです。下りではまた痛みが出て来ましたが、前回このコースを歩いたときに比べると、ずっと軽いものでした。着実に良くなって来ているかも!?

 残念だったのは、ウグイスのさえずりが一度しか聞けなかったこと。まだ時期が早いのかなあ。去年はもっとたくさん聞こえたような気がするのですけどねえ。

能「葵上」、狂言「梟」(大槻能楽堂)

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 20日大槻能楽堂で「葵上」を見ました。この曲は人気があってよく上演されるので、私も覚えているだけでも3度は見たことがあります。でも、今回の「葵上」は特別でした。シテ、六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の生霊の役を私の一番好きな能楽師さん、大槻文藏さんがなさるからです。

 当日のチラシから、解説を引用させていただきます(一部、書き加えています)。

 源氏物語を題材にした能で室町時代からの人気曲。光源氏の正妻・葵上の病を、照日(てるひ)の前(巫女)が梓弓をかき鳴らして占うと、六条御息所の生霊が破(や)れ車に乗って現れ、葵上に対する恨みを現します。生霊退散のため比叡山より横川の小聖(修験者)が呼ばれ祈祷すると、怨霊となった六条御息所が現れ、葵上をあの世に連れ去ろうとします。横川の小聖が真言を唱えさらに祈祷すると、御息所の心は浄化され、生霊は消えていくのでした。

・・・・・・・・ここまで・・・・・・・

 今回は「古式」という特殊演出でした。通常の演出では前場でシテの六条御息所は一人で登場するのですが、古式では青女房(侍女)を伴っています。私が前に浅見真州さんのシテで古式バージョンを見たときは青女房が3人いましたが、今回は一人でした。破れ車の作り物が橋掛かりに運ばれ、六条御息所がそこに乗って出てきたという形になったのは前回と同じでした。

 賀茂の祭に、六条御息所光源氏の姿を一目見ようと、牛車に乗って出かけるのですが、見物の場所を巡って葵上が乗った牛車と争いになり、六条御息所の牛車は葵上の家来たちによってぼろぼろにされてしまいます。この事件が六条御息所の心を深く傷つけ、葵上への憎しみを募らせることになります。舞台に登場する破れ車はこの事件の象徴であり、車は仏教の「輪廻」思想を表してもいます。

 前場での文藏さんの謡からはシテの底知れないほどの深い哀しみがくっきりと伝わってきました。ある一点で、その哀しみは憎悪に転化します。その一点での変化が手に取るようによくわかりました。そして、その後も哀しみはそのまま続いているのでした。こうしたシテの内面の変化に心を揺さぶられ、シテの思いを味わい、涙が出てきました。「葵上」を見てこんな気持ちになったのは初めてです。

 葵上を打擲しようとするシテを青女房は制止しようとしますが、シテを止めることはできません。すると青女房も同じようにして葵上を打ちます。打つ回数はわずかなのですが、本当は何度も打っているのだということが想像できます。

 後場で登場する六条御息所の生霊は白い小袖をかづいて顔を隠しています。その白さは、闇の中にうごめいて微かな風を送ってくる、正体不明の怪しいものを想像させてくれます。小袖を少し持ち上げたとき、般若の面の裂けた口元が見えます。舞台まで出てくると、般若の面の全貌が見えるのですが、横川の小聖の祈祷に合うと、白い小袖を深く被ってうずくまります。その姿が、不気味なはずなのに、なぜかとても美しく見え、存在感の強さに目が吸い寄せられました。

 横川の小聖とのたたかいでは所詮は生霊はかなうはずもなく、消えていくことになります。ここで葵上の側に立って見れば「ああよかった」と思うのでしょうが、そんなことは少しも思わず、六条御息所がいたわしくてたまりませんでした。

 葵上という人物はこの舞台には現実には登場しません。ただ、一枚の小袖が正先に置かれ、それが葵上だという約束になっています。このような演出方法は能独特です。

 この能の上演に先立って、狂言「梟(ふくろう)」が上演されました。これは「葵上」のパロディだと前もって資料を読んで知っていました。当日のチラシから、あらすじを紹介します(一部、手を加えています)。

 山から帰った弟の様子がおかしいので、兄は法師に診察を依頼します。法師は梟が取り付いているようだと診断し、治療の祈りを始めます。その祈りの途中から、兄の様子もおかしくなり、ついには法師にまで梟が取り付きます。

・・・・・・・・ここまで・・・・・・

 つまり、横川の小聖というような修験者の霊を祓う力を嘲笑しているのです。法師が登場する場面や祈りの場面で法師の語る言葉が横川の小聖にそっくりで、でも微妙に変えてあって、とてもおかしかったです。一部、「安宅」の弁慶の言葉とそっくりだと思った部分もありました。

 弟が「ホウッ」という叫び声をあげるところから梟が取り付いているとわかるのですが、兄、そして最後には法師までも同じ叫び声を上げるのが滑稽で笑えました。

 この公演は大阪府文化芸術創出事業として行われました。私が見たのは第一部で、その後、第二部が上演されました。第二部の演目は新作能「アマビエ」と能「土蜘蛛」でした。配られた資料に土蜘蛛についてこんなことが書かれていました。

「鋼の刀と、蜘蛛の糸では勝敗が見えているようにも思えますが、土蜘蛛は鋼を持つものに戦いを挑みます。凛とした白い蜘蛛の糸は土蜘蛛たちの心の叫びのようでもあります。」

 先日見た「土蜘蛛」がいっそうよく理解できた気がしました。

 

2度目のリハビリ歩きで中山寺奥之院へ

 前回から2週間ほどたって、2度目のリハビリ歩きに出かけました。夫の運転で阪急電車宝塚線中山観音駅のそばの駐車場へ。車を置いて、中山寺の境内に入ります。緊急事態宣言が解除されましたし、お天気の良い日曜日。おまけに敷地内にある梅園の梅が満開だからでしょうか、参詣客が多くて屋台まで出ていました。

 観梅は後まわしにして、登山道に入りました。広場でストレッチをしてから奥之院を目指します。

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  今回もゆっくり歩きました。1度目のコースに比べるとやや傾斜が急ですが、疲れるほどではありません。前のコースのような落ち葉の散り敷いた道ではないけれど、土の上を歩くのは何といっても快適です。

 途中、宇多天皇が大きな岩の表面に天神さん(菅原道真)の姿を掘り付けたという旧跡を見つけました。

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 何度も来ている道なのに、今までまったく気づきませんでした。写真ではわかりにくいですが、それらしき絵が彫ってあります。

 宇多天皇は道真を重用した人で、退位して上皇となった後、後継の醍醐天皇藤原時平の讒言をいれて道真を太宰府に流したのです。

 

 この辺りから道の傾斜が急になります。奥之院への参詣道だからか、あちらこちらにお地蔵さんの姿が見られます。手編みの毛糸の帽子はまだ新しいものでした。

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  野鳥がさえずり、川の水音が聞こえ、すがすがしさに心が満たされます。

  やがて夫婦岩に到着。奥之院まではもう一踏ん張りです。

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 出発から1時間余りで奥之院に着きました。ちょうど12時です。お参りをしてからお弁当を食べ、下山しました。売布神社に下りて、阪急電車に一駅乗って中山観音駅に戻る、という選択肢もあったのですが、梅を見たかったので来た道を戻ることにしました。午後1時半ごろ、ストレッチをした広場に到着。

 YAMAPの記録では、4.6kmを2時間半ほどかけて歩いたようです。上り高低差は353m、下りは333mでした。

 

 梅園には紅白の幔幕が張られて、お花見気分を盛り上げていました。

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 白梅も紅梅も匂い立つような美しさです。

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 梅の写真が案外きれいに撮れました。 

 今回も下りの途中からかがとが痛み始め、だんだん強くなりましたが、翌日には8割がた治っていました。痛くならずに歩き通せるようになるまでに、あとどれくらいかかるのかなあ。その日が待ち遠しいです。

  

コメントを書いてくださる皆さんへ

 このブログって、コメントを書いた後にひどく面倒な認証をしないといけないんですね! 一度、自分でやってみて、なんだこりゃーとたまげました。そういえば以前、知らない人のブログを読んでコメントを書こうとしたらこの認証が出てきて、うまく行かないので書くのをやめたことがあります。あれがはてなブログやったんや!

 認証がうまくいかないと(何が間違ってたのかよくわからないまま)、コメント欄に書き込んだ文章が消えてしまう! ひどーい! 書いたらコピペして保存しておかないと、二度手間になって消耗してしまいます。コメント欄が狭いのでコピペするのも面倒だし。

 そんな厄介な手続きを踏んでコメントを書き込んでくださった皆さん、ありがとうございます。感謝しています。ご迷惑をおかけして申し訳ないですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

能「石橋」と歌舞伎舞踊「連獅子」、能「土蜘蛛」の動画を貼り付けました

 能「石橋」のダイジェスト版をYouTubeで見つけたので、その記事の末尾に貼り付けました。歌舞伎舞踊「連獅子」の動画もアップしました。中村富十郎・鷹之資親子のも捨てがたかったのですが、中村勘九郎七之助兄弟バージョンのダイジェスト版にしました。

 能「土蜘蛛」の動画も見つけました。こちらもダイジェスト版です。「土蜘蛛」の記事の最後に貼り付けました。

 こういう派手な曲はYouTubeで見つけやすいみたいです。百聞は一見にしかず。ぜひご覧ください。

城山でリハビリ歩き

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 お天気が良くて暖かいので芦屋の城山へリハビリ歩きをしに行きました。阪急電車神戸線芦屋川駅から往復1時間半のお手軽ハイキングです。

 昨年10月半ばから左のかがとが痛くなり、足底筋膜炎とわかりました。足を休めることが必要なので、11月から後、山歩きをやめました。

 でも、これがなかなか治ってくれないのです。家の中でじっとしていても立ったり歩いたりはするので、完全に休めるのは無理。かといって、座ったり寝たりばかりしていたら筋肉が弱ってしまいます。気温が下がって行く季節で、血行が悪くなったので、よけいに回復が遅れたのだろうと思います。

 大好きな山歩きを我慢して、なるべく足を温めるようにし、かがとを保護するカバーを使ったりお灸(せんねん灸)もして様子を見ていたら、このところだんだん良くなってきました。それで、短い距離で標高差の少ないコースを歩いてみることにしたのです。

 久しぶりの山道歩きです。普段から歩くのが遅い私ですが、足を痛めないよう、いっそうゆっくりしたペースで歩きました。落ち葉が積み重なった道は足裏への当たりが柔らかく、その感触が久しぶりなので、有頂天になるほどの快感でした。ゆるい傾斜が続き、息が上がることもなく、気分は最高です。

 頂上? 市街地の眺めが素晴らしい。向こうの山は、後1カ月もすれば桜に覆われます。

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 ほんの1分ほど、急な下りと登りを歩くと、鉄塔のある場所に出ます。

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ここからの眺めも素晴らしい。

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 もっと歩きたかったけど、リハビリ第1回なので帰ることに。山道の登り下りではかがとの痛みはほとんどなかったのですが、舗装路に出て駅まで歩く途中で痛くなってきました。登山口と駅の間の距離がけっこう長いのです。帰宅してからさらに強い痛みがやってきました。この1カ月ほどは感じなかった強さの痛みです。

  あーあ。なかなか思うようには行きません。完全復帰までの道のりはまだ長く続きそうです。


 なんだか写真がどれもぼやけていますねえ。調べてみたら、アイフォン のレンズが汚れている可能性が高いらしい。この次はレンズをきれいにして写してみます。

 

追記

 昨日は1カ月くらい逆戻りしたかと思うほど痛かったのに、今朝はほとんど痛みません。狐につままれたような。うまく行けば、1週間後に2度目のリハビリ歩きができるかもしれません。